●ブラウントカゲの尻尾きり
米政権、現場担当局長外す ハリケーン対策の遅れ批判受け(中日新聞)
Director of FEMA Stripped of Role as Relief Leader - New York Times
トカゲの尻尾きりと言われるのが判りきっててもやらないといけなかったんだろう。上の "Stripped" ってそういうニュアンスぷんぷんだし。
これに関しては別エントリーで。
●死者数は予想より少ないかも
A small ray of hope: Death toll not so dire - The Times-Picayune
Early results retrieved far fewer bodies than officials expected.
That led one key official to hope the death toll might be much less than 10,000, Mayor Ray Nagin’s early estimate that quickly became an unchallenged benchmark.
もちろん死者は予想より少ないほうがいいに決まっているのだが・・・避難所などで二次的に死ぬ人々がどれだけ救えるかどうかのほうが心配。
●希望の火を消す人々
2000ドルカード配布で混乱、被災者への支給中止 (読売新聞) - goo ニュース
デビットカードは、銀行口座や定住先を持たず支援金受け取りに支障がある被災者に対する救済措置として導入された。だが、支給前からカードを求める人で長蛇の列が出来るなど、混乱を招いたため打ち切ることになったようだ。FEMA to Halt Debit Cards, Use Bank Deposit - WOAI: San Antonio News
The Federal Emergency Management Agency said it will scrap the program once officials finish distributing cards this weekend at shelters in Dallas, Houston and San Antonio, where many of the evacuees were moved. No cards will be issued to victims in other states.もうやってること滅茶苦茶。銀行口座とか持ってない人のために作ったんじゃないのかよ・・・結局口座持ってる人がFEMAのウェブにから2000ドルの銀行振り込みを申し込む格好に。
Hurricane victims at other locations will have to apply for expedited aid through the agency's traditional route ― filling out information on FEMA's Web site to receive direct bank deposits, FEMA spokeswoman Natalie Rule said.
このデビットカードのプログラム始めたときは、アストロドームの受付で、罹災証明に衛星写真で照合しているとかいう話を聞いて、もしかしたら Google Earth を使っているんじゃないかと思っていたが・・。
財布とかなくちゃった人は一体どうするんだよ・・・これでショック受けて自殺する人とかでないことを祈るしかない。

$2000 Debit Card - Priceless.
●Refugee or Suvivor
カトリーナの被災者に空いている住宅や部屋を提供しようという情報をまとめたサイトは結構あるようだ。その中から、KatrinaShelter.com に続いて、Google Maps を使ったサイトがあった。Google Maps Mania より。
Hurricane Katrina Refuge Offerings Map
主要各都市にマーカーが立っており、クリックするとマップの下に物件がリストアップされる。
ところで、この Refuge(避難)と言う言葉だが、人称にすると Refugee(被災者)となるが、これが「難民」というある意味人種問題と絡む意味合いもあるので物議をかもしている。
CNN.co.jp : ハリケーン被災者は「難民」か 人種問題からみ議論
しかし多くの読者がこの言葉に反発した。被災者の多くが黒人だったせいもあって、とりわけ黒人コミュニティーが敏感に反応した。「refugee」という表現には、家を失った被災者があたかも二流市民であるかのような、米国人でさえないかのような、そんな語感がするというのだ。先日見た OPRAH の Oprah Winfrey が言っていた「サバイバーと呼ぼう」は、このことを指している。この類の言葉は、基本的には受け手がどう受け取るかと言う問題だと思うのだが、人種差別問題は抜きにしても、カトリーナの暴風雨の実際の映像を見ると自分も「サバイバー」と呼んだほうが適当なのではと思ってしまう。
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ニューヨーク・タイムズも同様の編集方針で、広報担当キャサリン・マシスさんは「『refugee』の使用を禁止していない。『evacuee』『survivor (生存者)』『displaced』など様々な表現と同様、現場の記者が目にするものを描写するのにふさわしければ、使っている。
●売上げを寄付する人々
mlb.com shop も売上げごとに1ドルの寄付を行っているが、以前に紹介した Google Maps を使っているホテル価格検索サイト ReserveMy.com も、ウェブサイトのデザインをリニューアルするのと同時に、売上げの10%を寄付すると発表している。
ReserveMy.com - hotel price search engine features Google Maps based hotel reservation services
低いマージンの商売の中で売上げの 10% を寄付するというのは儲けがほとんどでないことを意味しているのではと思うが、今回のカトリーナの重大さを物語っていると思える数字だ。しかし、ニューオーリンズは観光で食ってる町だし、カトリーナ被害の影響で個人消費の低迷も予想されているので、旅行業界にとっても本当に深刻な問題だ。
上のスクリーンショットは ReserveMy.com でニューオーリンズのホテルを表示してみたが、直近のでは2軒しかリストアップされない(時期を10月とかにすればもっと軒数が出てくる)。しかし、"Check Availability" をクリックすると、どれを見ても "Error - Sold Out" と、やっぱり混乱中だ。
いつになったらあの地を訪れることができるのか・・・